ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 一秒と永遠の隙間

どるとるの部屋


[8193] 一秒と永遠の隙間
詩人:どるとる [投票][編集]


高い空見上げながら
なんとなくやるせない気持ちになって
急な雨に開いた傘
頭の上でダンスをする無数の雨粒

積み重ねる一秒のずっと先にある
誰も知らない永遠と
その隙間に流れる途方もない時間

時計は 今を刻むよ
急いでも立ち止まっても流れる時間は同じ

脈打つ胸の音色に絶えず耳をすまして
生きている そんな当たり前なことを
何度でもかみしめて

高架下の壁に描かれた 落書きはためらい傷
決意表明みたいな やり場のない気持ちを形にした物だ

この街で一番高いビルの屋上にのぼって
そこから見下ろす街を一望するんだ
何もかも手にしたような気持ちになる

日々何かを失っている
人はその事に気づかないまま生きてる

川のせせらぎに見るささやかな足掻きを 荒ぶる風の唄
一秒と永遠の隙間に存在する すべて
僕もまた その中のひとつ

時計は 今を刻むよ
急いでも立ち止まっても流れる時間は同じ

脈打つ胸の音色に絶えず耳をすまして
生きている そんな当たり前なことを
何度でもかみしめて。

2016/08/26 (Fri)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -