詩人:どるとる | [投票][編集] |
遠い昔の物語を 誰かがそっと語ってくれる
開いた目に まぶしい光が 突き刺さるように降る
南の窓を開けて 待っているよ 長い夜が明けるのを
それまでは月の揺りかごで 君と七色の夢を見る
天の川のレールをたどって銀河を走る 列車に乗って
もしも今夜旅に出るなら 僕は風になる
ここから眺める 景色は小さな街明かりだけ
名もない星に名前をつけて呼ぶよ
君が 孤独になんてならないように
猫は喉を鳴らしながら 屋根の上夜空を見上げてる
何を見つけたのかな 君のその丸い宝石みたいな瞳で
月を尻尾で撫でながら 宙返りをひとつ 決めてみせたの
図鑑にも載ってない星を探して 旅する心が見つけたのは
遠く離れたところから光を放射する あの星の名前はベガ
魔法なんて 使えないことを思い出して
泣いた思い出の中に星が 輝いていた
幼い僕の瞳が 一生懸命に見つけた光は
尾を引いて 未来に駆けてった
追いかける その足で
いつか追い付けるかな
本当に星になるまでには
もしも今夜旅に出るなら 僕は風になる
ここから眺める 景色は小さな街明かりだけ
名もない星に名前をつけて呼ぶよ
君が 孤独になんてならないように
孤独でいることに慣れてしまわないように。