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どるとるの部屋


[8313] その日、僕は死ぬつもりだった
詩人:どるとる [投票][編集]


ワンルームの 部屋の隅に転がる猫
小さな悩みの積み重ねで死にたくなった

きっかけがつかめないだけで
もう何度も 死んでる

遠くのほうで工場のサイレンが 鳴って
抱えてるすべてはうやむやになって

いつの間にか 忘れたように 目覚めて
カーテンを 開く こぼれる陽射しは

悲しみなんかまるでないような
偽りの希望をちらつかせ 僕に優しく笑う

だから僕は死ねない
だから君も死ねない
だからみんな死ねない。

2016/10/05 (Wed)

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