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どるとるの部屋


[8367] 歯車
詩人:どるとる [投票][編集]

君は多分笑っても笑ってないよ
雨上がりのあとも
かすかな 不安を残して
買ったばかりの花も 枯れたわ
レールの上を がたごと
二両編成の電車が 渡る

窓越しにレリーフ
純白のセレナーデ

軋んだ音で
回る 歯車の
歯ぎしりのような
泣き声を世界の 誰が知るだろう

どうか最後はありふれたハッピーエンド

今も昔も離ればなれの私とあなた
寂しさなんて とうに風になって消えたよ
昼下がりの 庭
感情は波のよう はげしく上下する

砂漠の 蜃気楼
あでやかな幻

絶頂 手前の
恍惚の 笑みで
てっぺんまで上らせてくれないか
太陽に ふれるほど空に近づきたい

それは あなたが見た 光
広がる闇を越えて

軋んだ音で
回る 歯車の
歯ぎしりのような
泣き声を世界の 誰が知るだろう

どうか最後はありふれたハッピーエンド。

2016/10/20 (Thu)

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