詩人:どるとる | [投票][編集] |
白い雪の降る空を見上げた
長いマフラー 首に巻いて
まだ 恋も知らない僕たちは
手をつなぐことも 恥ずかしくなくて
ただ どこまでも 歩いただろう
夜はいつの間にか 明けて 雪どけの町
薄暗い朝にぼんやりと明かりが灯ったら
煙草をくわえた あなたが何やら笑うので
僕までつられて笑顔になってしまうのさ
そしてまた 誰かがこの道を 歩くとき
見上げた 空に白い雪が 降るなら
重ねた 足跡も思い出になるだろう
何一ついらないものなんてない
雪のように白いシチューの匂いに包まれ
暖炉に薪をくべながら 口笛を吹かす
寒いはずの冬も心はなぜか暖かかった
君が 凍えないように温めてくれたから
笑ってもそれでも足りなくて泣いたら
幸せの意味が少し わかった気がした
夜はいつの間にか 明けて 雪どけの町
薄暗い朝にぼんやりと明かりが灯ったら
煙草をくわえた あなたが何やら笑うので
僕までつられて笑顔になってしまうのさ。