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どるとるの部屋


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詩人:どるとる [投票][編集]


似合わない優しさで 不器用に微笑んで
手のひらに落ちた花びらは春のしらせ

まだ少し早い春の訪れを 教えていた
どんな言葉に代えても 伝えられない思いがある

君がくれた そのすべてを何があっても忘れないから

同じ時間を 過ごして同じ思い出を 重ねていく毎日の中で
少しずつ色褪せてく命 いつまで元気でいれるかな

わからないけど いつまでも この気持ちだけは変わらないでいたい
「愛してる」

読みかけの本に挟んだ 栞の代わりに 桜の花びら

二人で行った 場所
写真には 撮らない
その代わり胸の中に 刻まれる 形のないメモリー

夜明けの 街に 昇る 朝日が 照らしたのは 明けるはずもなかった夜
君が くれたんだよ 生きる喜びを

一人にひとつ与えられた 限りある時間の中で
命には誰にも 等しく 終わりが用意されてて ひいきなどない

だから当然僕はいつか死んじゃうんだ
僕の頭にあるのは君を幸せにすること

涙は 僕を強がらせるから だから強くいたいときは泣かないよ
だって泣いたら 優しい君は 一緒に泣いてしまうから

僕は君を 笑顔にするために 生きている
だから 君を泣かせるわけにはいかない
強く 笑うんだ
強く 笑うんだ

君がくれた そのすべてを何があっても忘れないから

同じ時間を 過ごして同じ思い出を 重ねていく毎日の中で
少しずつ色褪せてく命 いつまで元気でいれるかな

わからないけど いつまでも この気持ちだけは変わらないでいたい
「愛してる」

2016/11/29 (Tue)

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