詩人:どるとる | [投票][編集] |
暦の上に 忘れじの春が 降りてきて
あなたは何度でも 振り返ってしまう
桜に埋もれた 町を歩きながら
なくしものを 探すけれど見つからない
足りない 言葉を 集めたら
あなたに届くかな 風に乗せて
会いたくて 会えなくて
ただ季節は流れていく
笑うことも 泣くことも味気ない
あなたが いなければ
幸せなど あり得ない
まぶた閉じても消えない 思い出は
引き出しの中にしまわれた 宝物
春がこの街をあとにするとき
君はまた 僕の中から いなくなってしまう
ねえ 叶うのなら もう一度 笑顔見せて
つなぐ手さえない 春なんていらない
くだらない冗談で 何度でも笑って
探さなくても幸せは ここにあった
僕は何のために 生きているのだろう
あなたのいない世界は
色を失ってしまった
ファインダー 覗きこんで 一枚の写真に閉じ込めた 春を
遠く 行き過ぎて 僕はいつの間にか こんなところまで来てしまった
時間は帰り道を知らない
だから僕は 置いてきぼりさ
会いたくて 会えなくて
ただ季節は流れていく
笑うことも 泣くことも味気ない
あなたが いなければ
幸せなど あり得ない。