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どるとるの部屋


[898] 朝に向かい気を放つ
詩人:どるとる [投票][編集]


どこへ行こうか何をしようか
目的や行き先なんて決まってるのに
本気で考えている
唯一子供のように無邪気でいられる時間さ
いざどこへでも好きな場所へ行けたとしても僕はきっと1日だけじゃ決められないだろう
だから宛てなく旅をし人は己の居場所と生きがいを探す

名前のない夢を
まだ見えない未来を
探し続ける日々
そんな毎日が終わる日はきっと僕が永遠に目を閉じる日になるだろう
まだ僕は旅人
明日に探してゆく
素晴らしい光を
今を生きる力を

縛られたからだが今
少し解き放たれている休日
鳥かごから出て
僕は餌を探しにゆく
でもいざ時間がゆるされると何をするのにも焦ってしまって
結局家にいる僕さ

今イメージから飛び出した夢 部屋のドアを開けるように何か新しいこと始めよう
まだ家のドアは開けられないけれど
一歩ずつ そう 一歩ずつ前に向かえればいいと思うから

誰かには単なる夕暮れも僕には特別な時間
今、魔法のように見事に生まれ変わる 思想

たれ流した釣り糸のその先に何が釣れるかはわからない
そんなような曖昧な未来に賭けているのさ
僕が選んだのは小さな沖アミ

さあ たどり着いたら最後 巻き返しはできない 大きな波のうねりは変わらない
でも たどり着いたその場所で どうにかこうにか生きていられたなら 笑顔ひとつくらいは咲くだろう

そう 思うから
命を粗末にしないさ
投げ出すくらいの強い気持ちがあるならば僕は物語のページをめくっていきたい

さあ もう 日はかげる
夕暮れも 終わり
暗闇に包まれたらそこは漆黒の夜
あとはただ眠る時間が来るのを夕飯でも食いながら湯船にでも浸かりながら待つだけさ 待つだけさ

夢に沈む その間際に意識と無意識の境で
僕はつぶやく
揺るぎない自信ひとつ込めて

僕よ 明日も それなりに頑張ろうってさ
ああ朝に向かい気を放つ。

2010/01/16 (Sat)

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