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どるとるの部屋


[992] 哀愁サブリミナル
詩人:どるとる [投票][編集]


振り向きざまに
空を見た
君の目線が宙を泳ぐ

『懐かしいな』あんな気持ちになったのは

遠い昔に置いてきた
まばたきのシャッターで撮ったたくさんの思い出 今 思い出すよ

深い 深い それよりもっと深い 深い
場所にある古き良き記憶の草原
それこそが哀愁サブリミナル
夕焼けのようにほらいつでも切なくてきれいな思い出
素晴らしい哀愁サブリミナル

今 僕は あのころを忘れてた
少年の日の思い出
夕暮れまで探した空の彼方に消えたホームランボール
ここにあったんだ
丸くてあたたかい
思い出に変わって
ほら 見えるかい?

今 夕暮れの中に溶けて にじんでゆく景色
涙が ほほを流れた

哀愁サブリミナル
潜在意識にひそむ
懐かしさ よみがえるよ あざやかに

思い出は 探さずとも消えないで ここにある

ずっと気づかないで探していた 心の中にあるとも知らないで

ああ 今 どうでもいいけど夕日が沈んでゆく 夜が来るよ。

2010/01/31 (Sun)

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