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琴音の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 海がきれい過ぎるから
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 浅い波が素足を冷やせば
 感傷的な気持ちになって
 不意に頬が湿りだす。

 握った指輪 今日も手放せず
 二度と逢えぬ貴女を想う。

 青く 青く 僕を導き
 深い所に沈めてくれないか

2006/07/27 (Thu)

[2] チャットレディーがお好みで。
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 憧れ君は人工遺伝子
 言葉巧みに心をさらう

 薄暗い個室で異様に光る箱
 四十九日見つめては頬を染め
 必死にキーを叩きます。

 憧れ君は人工遺伝子
 嗚呼 触れる事の出来ぬ恋

 傷を教えてくれない君を
 諦めるなんて無理なはなし

2006/07/27 (Thu)

[3] 側にいるよって伝えといて。
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 ほら、また君は泣くのでしょう

 赤いソレを見つめて微笑み
 現実に引き戻されればまた喚く

 離さない って 離れない って
 僕は必ず抱きしめてあやす

 あやしたいのに

 実際は君の体をすり抜ける

 ふと。
 目の前の鏡 僕の姿は無く…
 
 そう、君が泣き喚く理由。

2006/07/27 (Thu)

[4] なにも考えずに
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 指折り数えた夢
 力を入れたら直ぐ折れた

 単純で曖昧な思考はゆれて
 面倒な事から目を逸らした
 ひどく 本能のままに。

2006/07/27 (Thu)

[5] 後々ソレを切る理由となった
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 乱れた衣類が恥を晒し
 知らない男が覆い被さる
 もがいたら束縛された手足に
 気づき血の気が引いた

 神様 神様 これは夢ですか?

 彼女の耳に届いたのは残酷そのもの
 これからの人生狂いゆきなさいと

 棚から落ちた花瓶は砕け
 目をやれば猫が見下した

2006/07/27 (Thu)

[6] 悩んだらとりあえず
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 はしって

 はしって

 はしって

 息がきれる程
 脚がもつれる程

 事実が頭の中でごっちゃになって
 もやもやが少し飛び出す

 だから
 はしって はしって はしって

 すべてを曖昧な物へと

2006/07/28 (Fri)

[7] 底がないくらい堕ちて
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 汚れて落ちるのは私だけ
 
 汚金と引き換えなんです

 ベッドが軋みヤニ臭い唇
 全身を伝い身震い虚しく
 そこに愛など有りません

 汚金で変われた我が身は
 ただの玩具にしかなくて

 おちて落ちて堕ちる

2006/07/28 (Fri)

[8] ちいさい願い、
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 手を、伸ばしました。
 君に届く様に背伸びして
 ずっと一緒と交差した小指
 このまま離れないでいて

 夢を目指す君が眩しくて
 同じ背だけなのに何故か
 あたしよりも高く感じる

 どこにもいかないで
 あたしを離さないでいて

 手を、伸ばしました。
 君がどこか遠くへいってしまいそうで
 不安なんです

2006/07/28 (Fri)

[9] 不満足でも同じ人間なのです
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 わたしはおとがきこえません
 わたしはおとがきこえません
 わたしはおとがきこえません
 わたしはおとがきこえません

 可哀想ですか?
 哀れですか?

 わたしはおとがきこえません

 だけど
 あなた達に向けられた
 同情の視線の方が辛いです

 特別 は いりません

2006/07/29 (Sat)

[10] 梅雨、最終日
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 交差点の真ん中で立ち止まり
 車が混乱→衝突するのを眺める。
 沢山の大人が大きく口を開いて
 あたしに近付いては触れて

 それでも真ん中からは動かない

 途端に誰もがあたしを見つめ
 大きく大きく口を開いた
 何も聞こえないあたしは唯笑い
 胸に手をやれば赤い液体をまとった

 ああ。 あたしは…

2006/07/29 (Sat)
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