詩人:Ray | [投票][編集] |
小さな歩道橋に上って
月に近付き
ぼんやりと
それでも精一杯
光を放つ星たちを仰いだ。
小さな町の夜景が
綺麗で
国道を行く車の
赤いテールランプを
目で追ってた。
君はいつか
『今度すごく綺麗な夜景を見せてあげるよ』って言っていたね。
嬉しくて 楽しみで
その『今度』を
僕は ずっと
夢見ていた。
君は 今
何してるのかな。
何を考えて
何を想って
駆け足の日々を
送っているのかな。
忙しすぎる生活に
追われて
きっと もう
僕のことなんて
忘れてしまってるよね。
果たされなかった約束が
胸を締め付けて
痛い。
『夜景を見ながらキスをしようね』と言った
君の照れた笑顔が
今 こんなにも
愛しい。
君が見せてくれるはずだった その夜景は
こんな小さな歩道橋から見える
こんな小さな町の夜景よりも
きっと もっとずっと
綺麗なんだろうな。
この月が この星が
この町が
輝いているように
今宵も
僕の中では
行き場のない
君への想いが
止むことなく
光を放ち続けてる。
君が
月を見上げるように
星たちを仰ぐように
町を眺めるように
僕の光も
見つけて欲しい。
夜景の中に紛れても
ただ一つ
一番に輝けるように
ここで ずっと
僕は輝き続けるから。