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Rayの部屋


[328] 未練歌
詩人:Ray [投票][編集]

まるで不器用な僕が

不慣れなギターを手に
何気なく口ずさんだ唄は


気付けば
『まだ君が好きだよ』と

異臭漂う様な
未練歌だった。



気の利かした
ぐっとくるような
詞も思い浮かばなくて


まったくガキくさい
だだをこねたような

そんな詞で


真夜中 月明かりの下

気付けば僕は
唄ってた。



届け

届け

届け

届け



まさか届くはずもないことをわかっていながら

そう自己主張し続ける
僕は


まるでいつかの時代の

フランスの独裁者みたいだなぁ と

一人笑った。



『この想い
いつか 君に届け

せめて
この声枯れるまで』
だなんて
そんな言葉は口に出来なくて



届け なんて
そんな図々しいこと

僕には言えなくて



告白とか挑戦とか
そんなんじゃなくて


ただ

まだ君が好きだよ

という事実。



せめて ずっと
こうして一人

唄い続けさせてほしい。



この想い

いつか
僕の心から
消え去るまで。


2005/07/17 (Sun)

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