詩人:Ray | [投票][得票][編集] |
月が好きと言ったあたしに
あなたは『わかる!』と笑ってうなずいてくれた。
そして今夜
鳴った携帯電話
『月がすごく綺麗でさ』
それだけのために
あたしに掛けてくれた電話。
『絶対に見たほうがいい!』
外に出て
月に会いに行った。
何とも言えない
赤々と橙色にぼんやりと輝く月が
そこにいて
あたしの心を奮わせた。
あなたがあたしに
教えてくれた月。
月が好きと言ったあたしに
今夜のあまりにも綺麗な月を見せたいと思って
掛けた電話。
そのことが
すごく嬉しくて
月の綺麗さと
あなたの優しさが
一緒になって
感動は倍になった。
『月がすごく綺麗だったから、
それをあたしに知らせなきゃと思って、
それでわざわざ電話してくれたの?』
『うん。』
あぁなんて素敵な人なんだろうと
あたしがときめいてしまったのは
言うまでもない。
三日月よりも少し厚い
赤橙色の今夜の月は
きっと一生忘れられない。