詩人:たくあん | [投票][編集] |
例えばオレにテレポート能力がそなわっていれば
君は喜んでくれただろうか
涙をいくらか減らせただろうか
そんな風に思う
例えばその力に制限回数があるとして
例えばそれが10回だとして
そうゆうのを知った上でも力は一週間で尽きるだろう
例えば
最後の一回になってようやく素直になれたら
こんな例え話ししなくてすんだかもしれない
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正直
自分は楽に生きてて
他人に比べたら苦労も少ない方だ
自分でわかるくらいだから間違いはない
彼が言う辛さも
彼女の漏らしたため息の理由も
正直わからない
理由を聞いても
まるでリアルに感じない
そんな時
所詮他人だしって諦める
もしかしたらこいつのおかげで苦労しないのかもしれない
もしかしたらこいつのせいで感じないのかもしれない
他人を減らそう
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珍しく嫌な事が続いた今週もようやく終わった
久しぶりの月をながめながらチャリを走らせた
寒いからとばした
息がきれたのをタバコのせいにして
さっきまで右にいた月が
今は後ろに
星が出てた
気付かなかった
今まで幸せだったから
嫌な事がでかく感じた
嫌な事がなかったから幸せに気付かなかった
ただそれだけ
今日の月は満月でも三日月でもない
半端な形 それだけ
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オープニングを飛ばして始まったようだな
目的のないRPG
説明書をなくした世界
ラスボスのいない
平和すぎる毎日
こんな世界でレベル3の僕
高い山
綺麗な草原
不自然なほどに青い
あのでかい二つ
見た目だけ整った装備
防具で固めた体は
鎧の中に巣をつくる
左手には盾を
右手には
大きい盾を
自分を守り
周りの世界を、大きい盾と鎧のせいにして見ないふり
レベル3のこの世界
僕も君もレベル3
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子供達は
生まれてきた意味を探す旅に出た
少しずつ
狭い歩幅で歩きだした
仲間の一人は意味を見つける事ができず
旅をやめた
一人はようやく見つけたそれを大事に抱え、去っていった
そうやって少しずつ仲間は減っていった
残された中に一人
劣等感を感じ、下ばかりみて歩く青年
ひたすら歩いた
長い道を
気付けば
白髪の老人が一人、前よりももっと狭い歩幅で下を見て歩いている
とうとう座りこんだ旅人は意味を見つける事ができなかった
目を閉じて意識が失くなる一秒前に浮かんだあの子の顔
名前を呼んだ旅人はついに意味を見つけた