感情を殺すには

少し勇気がいるみたいだ

行き過ぎた感情からは

優しささえ生まれない

それさえも
言い訳と言うなら

僕には意見を言う
権利もないのだろうか

たち振る舞いを
誤ることは

涙を流すほどの
痛みを伴うのだろうか

目が覚めて

二色で構成された世界を

当たり前に感じる


だってあなたが
いないから

綺麗に片付けられた
その場所は

僕とあなたの
思い出の場所

笑ったり
怒ったり

何もしてやれなかった


いつまでも
見送るあなたの姿

胸が痛んだ
僕が不甲斐ないから

あなたを
悲しませることになった

あなたは
最後まで笑顔で
手を降り続けていた

小さくなっていく
あなたが

涙を流したことを
僕は知らないまま


何もしてやれなかった


だから僕は
初めての詩を書こう


涙を流したことを
あなたに
知らせないまま




どんなに部屋を片付けてもね

いつでも思い出せるよ

あなたの笑顔…

蜘蛛の巣より
切れやすく絡まりやすく


鋼鉄の鋼より
硬く折れにくい

目に見えるものを
当然かのように

鵜呑みにしてきた
疑いもせずに

確かなものなんか
どこにもないのに

不確かな自分を
紛らわすかのように


だから僕は
空が青い理由を
知らない

今、笑いあう今も
今、泣きあう今も

全てが過去になることが
今が想い出になることが

時々どうしようもなく
寂しくなり
悔しくなるんだ

亡くなることより


無くなること