人はヒーローが好きなもんだそして大抵そのヒーローは虚像だ紙の上に生きる人々や、画面の向こう側に生きる人々は5割、こちらの理想で5割、こちらの都合で出来ている現実に俺らが愛する奴らのように期待や夢を裏切りはしない。ヒーローはでっかく見える薄い光だ。だが、俺がどんなに格好つけてもその薄い光にゃあなれない。何の気負いも、過去も、守るべき人も手にしちゃいない俺はヒーローにはなれない。
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