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灰色の部屋


[82] つれづれ
詩人:灰色 [投票][編集]


たぶん怖いんだ。

だから諦めようとする。
物分りのいい言葉を繰り返して。

だけど諦められるほど本当は、強いわけでもない。

意地を張ることだけは一丁前。
格好つけることも忘れない。

でも本当に何も気にしていないわけじゃない。
憐れまれたくないし、でも埋没したいわけでもない。

怖くて怖くて仕方がないのに、ちゃちな自尊心は燻る想いを見ないふり平気なふり。

やさしくなりたい。
だけどしあわせにだってなりたいんだ。

いっそのこと全ての関わりを捨ててしまいたい。
それでも臆病な自分はそれを嫌がる。

じゃあどうしたらいい?
わからないよ、わからないからどうしようもないんじゃないか。

そうだねって笑ってみる。

怖くて分からなくて不安だから笑い顔だけはシニカルなまま。

独り芝居も独り相撲も独り善がりもお手のものさ。

怖いんだ、たぶん、この世界が。

2012/10/29 (Mon)

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