詩人:灰色 | [投票][編集] |
たぶん怖いんだ。
だから諦めようとする。
物分りのいい言葉を繰り返して。
だけど諦められるほど本当は、強いわけでもない。
意地を張ることだけは一丁前。
格好つけることも忘れない。
でも本当に何も気にしていないわけじゃない。
憐れまれたくないし、でも埋没したいわけでもない。
怖くて怖くて仕方がないのに、ちゃちな自尊心は燻る想いを見ないふり平気なふり。
やさしくなりたい。
だけどしあわせにだってなりたいんだ。
いっそのこと全ての関わりを捨ててしまいたい。
それでも臆病な自分はそれを嫌がる。
じゃあどうしたらいい?
わからないよ、わからないからどうしようもないんじゃないか。
そうだねって笑ってみる。
怖くて分からなくて不安だから笑い顔だけはシニカルなまま。
独り芝居も独り相撲も独り善がりもお手のものさ。
怖いんだ、たぶん、この世界が。