詩人:スマイル | [投票][編集] |
幾月の
逢えぬ時を乗り越えて
遂に出逢うは夢の果て
貴女は笑い
私は泣いた
抱き寄せると夢は覚め
夢だと理解するのに時間がかかる
匂いも感触も温もりも
確かに感じた
そんな平日の朝
詩人:スマイル | [投票][編集] |
慕う想いに、文字も言葉もいらない
そこかしこに漂う、見失いがちな紙屑を
集めて、形にして、そのまま贈るだけ
色はいらない
ありのままで美しい
詩人:スマイル | [投票][編集] |
上がりの昼下がり
青い座椅子の中央に
使い古した盤を敷く
父は穴熊、私は棒銀
窪んだ瞳の先にある
前のめりの銀将に
父は深く息を吐き
「羨ましい」と
言葉を漏らす
駒に模する人の背に
雨滴に模する涙が落ちた
詩人:スマイル | [投票][編集] |
大衆の中で孤独を感じ
誰より自分と会話した
子供心に家庭を嫌い
愛さぬ努力に明け暮れた
探し歩く夜の街
夢よりも友よりも
生まれた意味を
無くしたはずの宝箱を
詩人:スマイル | [投票][編集] |
君のことが好きだから
君の生きるこの世界で
生きていたいと思えた
吐息が零れるほど
声が漏れるほど
強く強く抱き締めたい
いつだったか……
誰かが私に、そうしたように