詩人:かし | [投票][編集] |
君の姿を確認したよ
これはどっちだ
君を加工したのか
画像を加工したのか
僕の目が加工しているのか
整形を疑い
機械を疑い
あげく自身を疑う
あいつ光ってんじゃないぜ
お前が暗闇にいるんだ
えくぼは窪み
八重歯はガチャ歯
笑顔は歪み
やなとこあげよう
いくらでも出てきてしまう
騙そうとしても無理だ
いっつもそこにいるもんな
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ねぇ、投げたら届くかな?
たぶん、今の君には無理じゃないかな
それじゃあビンに詰めて流したら受け取れる?
いつかどこかのだれかに届くだけさ
この石を水面になるべく平行に回転かけて投げれば…
楽しいよね、水切り
ロープに吊るしてこっちを高くしてみるとか
どうやってロープの端をこっちに?
うーん
うーん
どうしたらいいんだろう
いいよ
冷たい…なぁ
そりゃあ、君はね
無理だよ、ここは
気持ちだけ、受け取っとく
そっちのやつは悪くなっちゃう前に
食べちゃいな
それじゃあ、また
話せて良かった
…通じ合ったんだよ
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雨の日は傘をコンビニに忘れて帰る
河川敷の茂みに扇情的な雑誌を落としてしまう
汚れたスニーカーを履けば雨を降らしてくれる
そんな優しい味方が僕には、いた
きっと君は友達と離れたくないから
僕が、引っ越しのトラックを奪って逃げる
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あたかも自分が勝手なやつかのように
振る舞ってきたのに
今さらになって
「スターに憧れてた」なんて
純真を気取るのもいい加減にしてくれ
TVの向こう側だって
言い訳なんかじゃ不味いのさ
あんたが越えたいのは褪せた思い出
どうにもならないことないってのは
希望を持たなきゃありえっこない
生きたいと思わないと
生きてなんかいられない
あんたもTVの向こう側
手紙も電話もどうにか出来るけど
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誰かが頑張っている姿は見ていて胸が苦しくなる
だって純粋に羨ましいから
積極的な友人は夢に向かって歩き出した
消極的な自分はここで歩むのをやめた
それは楽だから
満ち足りた幸せを望まなければ
羨望を抱いた楽で簡単な毎日が手に入る
頑張るより頑張る誰かを羨んでたい
可能性を残していたいから
ずっとスタート地点にいれば
いつか一番になれるレースに当たれるかも
一緒にゴールしよう
なんてものよりは
あの合図で走りだそう
そう決めてほしかった
また同じ場所から他人任せ
嫌になるほどより歪む
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はじめましてがあまり好きじゃなかった
珍しいなんて
本人を目の前にはあまり言わない
そんな気遣いも煩わしい
気遣いないのも不愉快だ
そんなひねくれた人間に育った
最近はもう
はじめましてはあまりない
もうひねくれてすらいない
なにもない
猫を飼ってみた
そこそこなついたかと思えば
帰ってくることはなくなった
料理をするようにした
楽だからと喜んでくれた
料理はやめて
洗濯や掃除をすることにした
草野球もギターもジオラマも
どれもこれも長続きしない
もうそろそろ五十だ
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チョリソーなんてものを知っているから
このソーセージもあのソーセージも
チョリソーチョリソー言ってしまうんだ
だいたい名前で判断すると
チョリソーなんてのは
ノコギリの仲間だ
ノコギリは虫だ
虫なんて無視だ
ああ世知辛い
チョリソーを食べたばかりに
何故チョリソーを辛くした
更新料なんていらないんだ
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いつの間にかこんなにもたくさん
僕には綱が結ばれてる
特にこの腰には数えきれないほど
昔の話は思い出になり
前へ進むのを邪魔する
しゅびだばどぅ
たらったんだっだっだん
全部ひっくるめて台車に乗せてしまえば
ひと押しで楽になるのも
間違っちゃない気もする間違いな気がして
でも取りには戻れない
ここからは小さく見えるから
しゅびどぅびどぅ
るららしゃらららん
なおさら何に対して
一層何に対して
輝く
魅力的になる
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もちろん私が責任をもってしてます
確かに味付けはよくないとは思いますが
でも見た目に反するよりはいいでしょう
使ったら元の場所になおしておいてよ
わかりました
戻しておいて、これでいいんでしょ
まだ時間かかりそうなのかい
じゃあ僕も手伝うよ
いや、そんなこと思ってはいないさ
本当さ、ほら早く終わらせてしまおう
存外しつこいな君も
ペースが遅いことに関しては
特になんの感情も抱いていないよ
嫌々?
いやいや
い〜や
嫌
あなただけに話すよ
みんなが気を付けなければならないこと
僕とあなたのふたりの秘密
他の人に言ってもいいよ
たぶん誰かと君の秘密が増える
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鼻唄を流し気分を乗せて
自転車に乗って通りすぎる間に
楽しそうな声が聞こえる
一緒かどうかなんて誰も
降り注ぐ陽も気にしてない
犯人はあなたです
桜の木の下の木下さんも
ゾンビダンスを踏もうとしてる
よろけてころんで
目に入る若葉をひとつまみ
ブドウがありますように
スーパーに寄っていかないと
そう思って携帯を探しても
何故だか見つからない
戻るのも面倒で
振り返らずに走り出した
そうして家に着く頃には気付いていた
鯨幕で飾り付けていたのが悲しくて
もうさようならなのか
本当に本当なのか
絶対に変わらないのか
そうなんだ
明日は僕には来ないのか