詩人:かし | [投票][編集] |
通り雨は過ぎて行く
この肌を何処かへ引くように
それは変わらないものなのです
去っていくことも寂しくはない
ただ、ただ悲しいのです
思い馳せ
夜の闇に飛ばすのは変わりません
人はいつまでもそこにいるのですね
ちょうどいい
真ん中を歩くのが難しい
生まれた時に生き
死んだときに死ぬ
もう少しだけ片寄ってください
雨は丸くとも
涙は丸い
手を伸ばしても届かなくても
膝折れば触れあえる
やはり過ぎて行く
確実に小さくなって
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きょうが『あなた』のたんじょうび
生まれ変わった『あなた』
きっと大丈夫
『あなた』は良いことをした
良い人になった
だから祝おう
新たな門出を
これから『あなた』が幸せになることを
あなたはきっと良い人
あなたが邪魔だった私のまえから
消えてくれたあなた
おめでとう
『あなた』の幸せを祈ってます
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想像したものは現実のものではない
写真は風景を切り取ったわけではない
それなら何故
あんなに悲惨だと思うのか
それでも何故
すぐに忘れてしまうのかだろうか
あの時のこと
多分、いや確実に言える
あの人は私を知らなかったはずだ
男で、女で
ありふれた、珍しい名前の
この私、あの人が
「死んでしまえ」と思われたのは
ただひとつ、私達がそうであったから
写真や語り
なにもなければ想像はいらない
それを憤る人もいないのならば
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思い出せる一番古い記憶は
自分の手が不思議だったこと
何故思い通りに動くのか
こいつは一体なんなんだ
それが思い出せる一番古い記憶
今まで一度も離れたことがない
裏切られたこともない
僕のため
僕だけのため
自分で自分を裏切ること
今までたくさんあった
でもこの手はいつも僕の味方
この手は何
この手は僕の手
僕は手なのか
僕も手も僕
僕は何
僕と手で僕
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気付いたらクリスマス
なんてのはまだいいほうで
もう新しい年を迎え
振り出しに戻された気になる
楽しめないことより
楽しみにしないことが
嫌だったりする
年越しに友人と中学校の鐘を鳴らす
お経の流れる寺でお汁粉をもらう
寒くても暖かかった
あいつらはどう新しい年を迎えるのか
僕はなにもしないけれど
どれくらいたったのだろう
いや、よく考えると去年のことか…
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そんな簡単なこと
誰でも知っていること
わかっていないのが
ダメな気がして
笑っていた
わかっていないのが
おかしいらしくて
笑われていた
星に祈ること
ロマンチックな雰囲気に酔うこと
出来ずに笑って
怒られるけれど
笑っていた
ロマンチックのため
怒るのがおかしくて
笑っていた
ネガワクバー
今宵満天の星空よ
ネガワクバー
スッキリポッキリ終わらせるから
さようなら
また会えるかな
もう会うつもりはないけれど
具合がよくない
いや
よろしくないみたいだし
っていうか
よろしくなかったし
そうさ
ちっさな男だよ
うん
"男"が小さいよ
ってやかましいわ
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そう言えば、と気付いた時から
ついさっきまでの退屈な時間は消え
困難や障害が現れたのだ
気持ちひとつで人生は楽しくなるのだ
と言ったはいいが大変だ。
気付かないままなら
眠りにつけていたはずなのに
もう今はそんなこと出来ない。
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悪なき探究
飽くまで短急
基本を知ってしまうと
ふと意識した時に
まるで捕らえられたかのように
感じられる
好し悪しなのか
善し飽しなのか
これがいいあれがいい
好き嫌い大嫌い
好きで見返すより
嫌いで文句をつけるのに
時間をかけてしまう
駄洒落を言うのは
誰じゃ