詩人:竹村章紗 | [投票][編集] |
あなたに手が届くように
こうべを垂れ
精一杯身体を伸ばし
あなたに一番美しいと思われるように
小さな微笑みをたたえ
薄紅色の唇から
無数の愛の唄を唄いましょう
私が眠りについても記憶のなかで咲き続けるように
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あなたが笑うから
思わず私も笑った
あなたが親身になってくれるから
私も悩みを打ち明けた
初めて会ったのに
なんだろう
このインスピレーション
ああこの人なら大丈夫だ
ダメだダメだ
笑顔に騙されちゃいけない
簡単に人を信じちゃいけない
私の傷はそんなに浅くないだろ?
わざわざ傷つきに行くのか?
人は皆ナイフを持っている
傷つける相手を探してる
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河原沿いの砂利道
はしゃぐ子犬
夕陽があまりにもまぶしすぎて
頬染める私にも
あなたは気付かない
一年前はこうして
ひとつになれるなんて
思いもしなかったね
ねえ手を繋ごうよ
帰ろう
茜の向こうの「我が家」へ
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彼はあなたに甘えすぎだよ
彼は何もできないから僕が支えになるよ
絶対別れた方がいいよ
あなたを奪いたい
10年うまくいってる私たちの事を
出会ってたった4日のあんたに
何がわかるというの?
正義面した欲望だらけの人
確かに別れるかもしれないね
いつ壊れるかわからない錆びた鎖で繋がれた夫婦だから
でもあんたの言葉で気づいたよ
私がどれだけ彼を愛してるか
身内の悪口を言われるとどんなに不快になるか
別れたとしてもあんたの所には死んでも行かないから
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空が泣くたび
蒼
白
紫
輪になってうずくまる
金平糖
それはまるで小宇宙
涙を受け止め
ほろりと甘く溶けた
6月の始め
大人になりかけた少女が
物憂げにみつめている
泣いてもいいんだよ
そう話しかけた刹那
少女の瞳から一筋の涙がこぼれおちた
ほろりと溶けた金平糖
少しでもいいから側にいさせて
あなたを救いたい
紫陽花の涙
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たとえそれが本心でなくても
ありがとう
その一言で心がぽっと温かくなる
こんな私でも人のために何かできるのだと嬉しくなる
だから私も言おう
ありがとう
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太陽に照らされて
細く細く
光の糸のように輝く
蜘蛛の巣
いずれは餌食になると知りながら
まばゆいばかりの醜さに
心は捕らえられ
私は血の涙を流す
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私はいったい何を見ているのだろう
私はいったい何を思ってるのだろう
穏やかな日差しの入る開かない窓のある部屋で
不安という種を探しながら
胸に沸き上がる紫色の煙に飲み込まれてゆく
怖いものはヒト
愛しいものはヒト
矛盾と混乱のなかで
不安の種を一つ見つけ
誰もが気付く場所に
こっそり隠し
周りの反応を伺う
怖いの
大切なの
ねえ
私に気付いて
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ドキドキって何?
ときめきって何?
ほっぺがぽーっと赤くなるのは何故?
笑顔がうまく作れないのは何故?
あなたが私の頭をくしゃくゃってするたび涙が出そうになるのは何故?
あなたに逢ってからずっと寝不足なんだよ
メイクも濃い目にしてごまかして
周りの子に気付かれないように
ちょっとだけおしゃれして
でも一つだけわからないことがあるの
この気持ちってなんだろう?
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ビー玉が並ぶ床に
ゆらゆらゆらぐ水草
あたしはここが好きなの
ガラス越しに
大きな瞳であたしを見つめて
切なげにあの子の話をする
あなたが好きなの
あたしは深紅の体を
ひらひら揺らし
あなたの声にこたえる
あたしに恋をして
そんなこと思っても
声を持たないあたしは
目の前のあなたと同じくらい切なくなる