詩人:竹村章紗 | [投票][編集] |
近づくその時が
急に遠くなる
ここから動けない
声も出せない
目を閉じても
まだ逢えない
ラムネを一粒口にする
ほんのり甘く
不安が溶けてゆく
近づく 近づく
その時が
あなたに逢える
その時が
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季節外れの蛍が
私の胸に止まった
秋の夜長の演奏会
光が消えれば命ついえてしまうのだろうか
私も行く道を失ってしまうのだろうか
流れる旋律は
レクイエム
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じゃんけんしようよ
パーだして
それじゃじゃんけんにならないよ
いいからいいから
じゃんけん…
ぽんっ!
ぎゅっ!
え!?何?
…照
手を繋ぎたいならそう言えばいいのに
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ある時突然ひとりぼっちになってしまった
あんなに澄んでいた空が濁った灰色になった
綺麗だった花も朽ち果てた
なぜ?
誰かに問いかけた
その人は何も言わずに私にバケツ一杯の水をぶちまけた
なぜ?
また別の誰かに問いかけた
その人も何も言わずに教室の机を私に投げてきた
なぜ?
問いかけようと思ったその時
ふと気付いた
びしょ濡れであざだらけの私を
にやにやしながら笑っている奴ら
あいつらのせいで私はひとりぼっちになったんだ
ひまつぶしのゲームの的にされたんだ
許さない
でもなぜだろう
腑に落ちない気がする
辺りを見回してみる
原因がわかった
ゲームの的になりたくなくて
遠目にこっちをみてる
無関心を装う多くのクラスメイト
そうだ私をひとりぼっちにさせたのは
私をいじめた奴らじゃない
こいつらだ
許せない
許さない
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闇夜に咲き乱れる魔法の花
どんな願いも叶えてくれる魔法の花
触れようと手を伸ばしたら
光が降り注ぎ花は朽ち果ててしまった
それでも手を伸ばしたら
灰色の風がこっちへ来るなと
私を闇の果てまで吹き飛ばしてしまった
最初から花なんてなかったんだ
花は私の欲望
叶わぬ願い
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子供がほしい
働きたい
病人がそんなこと願っちゃいけないのかな
絵を描きたい
散歩をしたい
そんな願いより叶わなくて
今はダメと言われて
私はただひたすら泣くばかり。
ねえ、誰か「いいよ」と言ってよ
ねえ、人と比べて惨めにならない心が欲しいよ
バカにしないでよ
子供も仕事も本気で今すぐ欲しいんだから
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手を繋いで
頬寄せあって
微笑んで
誓い合おう
働く君も
横で寝息をたてる君も
愛しくて仕方ないんだ
君としか至上の愛は
つかめないから
さあ幸せになろう