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はちざえもんの部屋


[37] muTe
詩人:はちざえもん [投票][得票][編集]

望月に集いて  新月に至る  いつか狐狸を見た  話に聞きし 妖しきものなしからん  咲く花の如く  出でてなお  誇らんとす

将は降りし  それ  殺しにけりな  森を揺さぶる 風の 甘き囁きかな  斬れば血塗れし


口は減らず  絶ちてなお 操りの宵 狐狸を見た  儚きもの 夜明けに待つ  将、やがて立ち居でて 気狂いて 血祭る 宵のまま

新月 闇を這う  咲く花 なお 誇らんとす  憤りて 我、絶茎せんと 刃を袈裟 構えん  所以、我 かのヒトの 思い至らん


朧に浮ばん 新月の夜 至りて なお 罪を重ねん

花は散りゆく

誇るが如く

2007/11/29 (Thu)

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