詩人:さんだーそにあ@ | [投票][編集] |
白い兎は純粋だった
どんなことも疑わず
真っ直ぐな瞳で信じてる
その白が社会の灰色に
染まっていくまでは
走っても
跳んでも
汚れた色は落ちなかった
兎は月を見て泣いた
その瞳が赤から澱んだ青に変わるまで
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ふと学校の敷地内でキミを見かけた
キミは私を見て見ぬ振りをする
私じゃない誰かと
キミは仲良く手をつないで歩いている
私はキミのことを
まだ未練がましく夢を見るというのに
キミは私のことを
視線からすらも外してしまっているなんて
私も同じようにすればいいだけなのに
できないのは何故だろう
今でもキミの優しさが
心から外れないのは何故だろう
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他人の笑顔を見たいのは
自分の笑顔が欲しいから
悲しい時に泣かないのは
涙が出てこないから
鈍感な顔はいつも無表情に固まって
笑い顔も泣き顔もすぐには出てこなかった
やっと表情が変わった時には
もう遅かった
今日も照明の下に立って
他人の笑顔と自分の顔を重ねてる
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雲ひとつ無い晴れならば
悩みなんて一つもなくて
気分も晴れやかレッド
大荒れ土砂降りの雨ならば
どんどん落ち込んじゃって
気分は青色ブルー
しんしんと舞い散る雪ならば
キレイに儚く消えてしまいそうで
気分は終末のホワイト
色々色な天気に
左右されて流されて
今を生きる私
明日も天気がきますように
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一番きれいな虹は雨の中にあった
よく雨上がりに虹が出るというけれどあれは嘘で偽物だ
カタツムリが雨になっても出てくるのも
雨が降ったら傘をささなくちゃいけない訳も
全てこの虹のせいだろう
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彼は自分以上に
私に厳しい
それは私のことを
案じているからだと思う
彼が言うに
人は満足してはダメらしい
もし満足してしまったら
そこで止まってしまうとか
諦めと妥協ばかりの私には
少々きつい言葉だったけど
私はもっと彼に近づきたいがために
満足を捨てた
結局彼とは別れた
とても悲しかったけど後悔はしていない
一人になった私はもう上を目指すしかない
どこまでも満足することなく
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手錠を掛けられた姫
存在しない神だけに救いの手を伸ばし続け
明日もその次の日も
その両手を天に翳しています
束縛されていない両足を忘れ
一途に
神に祈り続ける姫
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私は毎日学校の途中に置いてある
お地蔵様に祈りを捧げている
小さなことから大きなことまで
願いは様々
どんな願いであっても
お地蔵様は何でも叶えてくれる
勉強から恋愛事情まで
何でも
決まりとして
願いは一日に一回まで
ただし願いを叶えない場合は
次の願いの効力が上がるみたい
よし今日は溜めた願いを使って
あの人に告白しよう
なんせ一週間分なんだから大丈夫だよね
今日からラブラブきゃー
・・・だったらいいなと妄想してみる
告白する勇気なんて芥子粒程も無いのに
ふと目に入ったお地蔵様を見て
現実から逃げる自分でした
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『どうしたの?こんなところで』
「何もしてないよ。ただここで星を見てるだけ」
『ふーん、綺麗な星空だね』
『ねぇ』
「うん?」
『星って下から見上げるとキラキラ輝いてキレイだけど、星から見た私達ってどう見えるか分かる?』
「星から見たら、か。そうか、考えもしなかったよ。見てるってことは見られてるってことでもあるんだね」
『それで?』
「やっぱり、星から見た僕達もやっぱり星に見えるんだと、思う、違うかな?」
『言っていることは正しいよ。それは間違いじゃない。でも星が見てる星って、惑星とか世界とかそういう大きいものじゃなくて大好きなただ一人のことなんだよ』
「へぇ、だったら僕を見ている星もあるってこと?」
彼女はゆっくりと頷き
ゆっくりと消えていった
僕は驚かない
結局は彼女は誰だったのか、何だったのか、
僕は知ることは出来なかった。
考えたいことも
考えるべきことも
考えたくないことも、山程あって
ちょっと避難してみた立ち入り禁止の屋上で
僕は星を見ていた
見詰め合っていた
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久しぶりにキミに会う
相変わらずキミは同じことをいう
会えて嬉しい とか
居ないと寂しい とか
僕は素直に嬉しく
無条件でその言葉を受け止めていたけれど
今日ふと思ってしまった
その言葉はまるで機械のようで
その笑顔はまるで人形のような と
キミは本当に
僕のことを思ってその言葉を言っているの?
それとも
機械のような社交辞令なの?
どうなんだよ・・