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タンバリンの部屋


[41] ショーンおじさん
詩人:タンバリン [投票][得票][編集]

ほら、もうすぐ潮が満ちるよ。



後片付けの日が来るんだ。



だから早く仕度をして、


その小屋から出ておいで。





僕の小屋には、もうすぐ波がやって来る。誰の小屋にも来るけど、時期って決まってないから。


一週間で来たり、何年も来なかったりするんだ。気付かなかったり、大きすぎることもある。


ショーンおじさんは片腕がない。ずっと昔の「後片付けの日」に、小屋を離れなかったから。


潮が満ちたのには気付いてた。だけれど、用事がある気がしたんだ。



小屋を守ろうとしても駄目なんだって。いつもきっかけが、自分自身にあるから。




咲いたばかりのタンポポが



もう、飛び立つ準備をしてる。



満ちた岸辺が、



一度に浜辺に変わっていく。




なんだかざわざわしてきたね。こんどの波は、大きそうだね。



チャッピー、右手を噛まないで。僕はずっとここにいる。



おじさんはきっとね、体を失ったんだよ。

2006/08/14 (Mon)

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