詩人:花 | [投票][編集] |
誰かと
話をするのが面倒になってきて
誰かと
メールを打つ手が億劫になってきて
空をぼんやり見てるような見てないような
今は
悲しいとか
悔しいとか
辛いとか も特別にはなくて
ただ 右半分 スウスウと風が通る
私じゃない誰かになりたいと 思ったあの日から
何処か諦めていて
一通のメールで泣いたあの夜から
今日の日を指折り数えていたのかもしれない
お前の事が
一番好きだと言われた
あのメール
嬉しいはずの涙は
何処か悲しかった
私が求めて求めて
やまなかった言葉
今更で 今 やっとで
泣き腫らしたあの日の
自分に聴かせてあげたかった
あぁ
私 本当に好きなんだな
あぁ
私 本当に好きだったんだな
たまには
私と居て幸せだと
何処かで誰かに話して欲しかったな
小さな記念日をいくつも積み上げて
2010 6 25
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雨がパラついて
夜を迎えて
混在する意識の中
まだ見ぬ明日を思った
捨てた想いと
拾った想いと
消えた娘と
まだいる息子
せめて最後に
この腕に抱き締めて
温もりを伝えたかった
罵られても
詰られても
心の中には
愛があり
許せぬ事などないと
語りかけてくる
思い出は
いつか
新しい思い出に塗り替えられて
今度こそ
幸せに出来る私になろう
大切を分かち合い
愛を共有し
心で寄り添い
小さな記念日を積み上げて
後悔は
今日で最後にしよう
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花柄のワンピを着て出掛けた
外は雨だった
観音像が見える
この席が好きで
この空間で
静寂を受け止める
気付かない振りをする事は簡単だから
気付いた事を素直に受け止めた
両手に溢れた思い
小さく小さく畳んで
今は
まだ ポケットにしまおう
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ひとり残された
息子を連れて
今は亡き娘に会いに行った
寡黙で優しい
息子と違い
おてんばで
生意気で
勝ち気な娘だった
ママ 遊ぼ
ママ お兄ちゃんが
パパと遊びたい
そんな声が
聞こえてきそうである
愛して止まない
愛して止まない
悲しくないはずがない
息子と2人
娘との切れた繋がりを
再び結ぶため
手を差しのべてきた
この子も
私が守るべきだった
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真夜中の山道
片道 38キロの道のり
一時間
リピートとされる音楽は
決まってた
暗くて深いダム
国道4号線のトラック
怖くなかったのは
あの人の好きな音があったから
1人きりの車内でも
独りじゃないと感じたから
玄関の灯り
家族の優しさ
こっそり入っても
待ち構える愛犬
深夜1時過ぎ
自室に帰る
まだ冷めぬ熱を持って
繰り返すこと
4つの季節
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ポツリ ポツリと
波紋を作って
ポツリ ポツリと
灯りが消えてく
ポツリ ポツリと
水溜 出来て
ポツリ ポツリと
涙する
分厚い雲が空を覆って
遮った雲が 心を覆って
隠れた太陽
隠した思い
ポツリ ポツリと
波紋を作って
ザアザアとノイズが鳴る
大切な言葉が聴こえない
大切な想いが聴こえない
ポツリ ポツリと
水溜 作って
ザアザアと
想い かき消す
耳を澄まして
耳を澄まして
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耳奥で谺する
瞼裏で甦る
声と姿
何処かでしていた花火の音
今にも降りそうな雨
湿ったにおいのする夜だった
夜に透ける横顔と
器用なテーブルマナーに
私は少し酔ったのかもしれない
他愛ない会話も心地よい一時
あなたに出逢った
偶然に
なぜか運命を感じた
今宵の感覚が
永遠に留まるような
深い深い感傷に浸る
いつになく長い夜だった
-Aug15,2003-
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例えば
優しい言葉なんかなくとも
例えば
繋いだ手が冷たくとも
私が
何処にいようと
真っ先に見つけてくれる
君が好き
沢山の人が行き来する
世の中で
私だけが
映ってる
その瞳が好き
好きって
言ってくれないその口から
お前しか見えない
って
溢れた言葉は
私の中で
愛に変換される
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単純な思考回路は
青色の線を切ったら
簡単に壊れた
瞬時に
思い浮かべたのは
ハロウィンにみた
君の笑顔
ファインダー越しに
みた
笑顔だった
あぁ さよなら
私よ さよなら
目を閉じながら
壊れてくのを感じながら
誰でもない
自分にさよならした
もう 私は
何処にもいない