どうしようもないほどに愛したかったそれだけだった糸がほどけてく…視界の隅に写ったのはあの日に買ったグラス落ちて砕けて右手を伸ばせば指を切るのは知っていたし血が止まらないのも知っているしばらく続く痛みも雨が降る度痛むのも知っているどうしようもないほどに愛して欲しかったただそれだけだった割れた破片を深く深く刺して、思いっきり痛くしてそれで泣くしかなかったそうやって泣くしかなかった
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