真夜中の風は
少し冷たく
明るい月の温もりを
強く強く際立たせる
優しい涙が一滴
心を濡らし
弾けて散った
夕暮れの風は
湿り纏い
咲き誇る華の薫りを
強く強く際立たせる
芳しい涙が一滴
心を濡らし
弾けて消えた
真昼の風は
熱を帯びて
揺らぐ木々の輝きを
強く強く際立たせる
楽しい涙が一滴
心を濡らし
弾けて飛んだ
朝焼けの風は
始まりを運び
眠った街の静けさを
強く強く際立たせる
嬉しい涙が一滴
心を濡らし
弾けて笑った
今日の風は
何処へ吹き
誰の心に留まるかな
心を潤す涙が一滴
アナタの所へ
届きますように
2008/06/07 (Sat)