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「話し方が、透き通るみたいで、とても好きです」
僕が君に伝えた言葉に嘘はないけれど、本当に伝えたい事は伝えられていない。
「この料理、すごく好きです」
君が作った料理だから美味しいんだ。「美味しい」じゃなくて「好き」と言ったのは伝えたい想いがあったから。
「服装、いつも綺麗だよね。その服のセンスが好きです」
好きって言う時だけ、敬語になるのは、緊張してしまうからです。
「今日は、本当に楽しかったよ」
好きって言葉を本当は言いたかった。「楽しい」では伝わらないよね。
「好きです」
一番伝えたい事は、こんなに短いのに。
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大体なんでもエネルギーは低いほど安定している
位置エネルギーなら高いところにあるものは
今にも落ちてしまいそうな不安定さだけど
既に落ちてしまったものは
これ以上落ちようが無いから安定している
熱エネルギーなら真っ赤になってドロドロに溶けた鉄より
常温の硬い鉄の方が安定している気がするし
精神エネルギーなら下手にハイテンションより
気分が沈み込んだ鬱患者の方がきっと安定して・・・
なんて事を考えるように・・・
精神的にとても安定した生活
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友達と思ってくれてはいないだろうなと思っていた人が意外と友達だと思っていてくれているものだ。
僕はいつも、この世にいるすべての人に嫌われているつもりで生きている方が楽に思う。
誰もが嫌っていると思うとどんなにぞんざいな扱いを受けても当然と思って受け入れられる。
無視されても孤独に感じる事も無い。だって、ただ当然のように仲間はずれにされているだけなのだから。
少しでも優しさを感じると、すごく大きな喜びを感じる事が出来る。もちろん、その喜びの裏側には、僕に優しくするなんて相当な無理をさせてしまって本当に申し訳ないという想いがあるのだから、手放しで喜んでいる訳でもないのだけど。
こんな生き方をしていると、この世にいるすべての人が本当に僕を嫌ってくれるから本当に楽に生きられるようになるんだ。
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人は個体
時の中を存在し
分裂もせず 融合もしない
他と混じり合うことも
他と入れ替わることもない
人は多種多様
同じ人は二人といない
必ずどこかが違い
必ず何かが噛み合わない
人は生命
自発的に行動し
他の交流し助け合う
他を嫌悪し辟易する
人は価値を創りだした
すべての生命は平等に生きる権利と叫びながら
この世の全てを値踏みした
生命あるものも例外ではない
当然その価値は一様ではなかった
人は認められたがる
自分の存在を人に知られ
自分をより高く評価して欲しいと思っている
それは自分の欲望を満たすものだから
人は欲に飢えている
自らの私腹を肥やすために非道に進むものもいる
現実の自らを諦めるものもいる
欲望の満たされた世界を妄想に創りだすものいる
欠乏を補う他との遭遇に激しく喜び
満たされた欲望は傲慢を創りだす
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むかし君と交わした手紙
机の引き出しを埋めている
それが無ければ机の上は これほど汚くならないだろう
むかし一緒に撮った写真
押し入れに積み重なるアルバム
それが無ければ新しく棚を買う事も無かっただろう
むかし一緒に遊んだ記憶
僕の頭を埋め尽くす
それが無ければ僕はもう少し物忘れをしなかっただろう
もう二度と必要にはならないだろう
いつか存在すら忘れ去られてしまうだろう
捨ててしまってもいいものだろう
思い出とはこんなにも無意味なものだというのに
思い出の品とは僕の邪魔しかしないというのに
それが僕には捨てられない
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天才という言葉が、努力しなくてもできる人だという認識はどこから広がっていったのだろう?
僕はいつから天才と呼ばれるようになったのだろう?
僕はいつから努力していない人にされたのだろう?
僕は人よりずっと努力してきた自負はある
誰よりも努力してきたからこそここまで出来るようになったのだ
僕の努力は別に隠していたわけでもない
僕の努力は誰にも注目されてなかっただけだ
いつから僕は天才と呼ばれるようになっただろう
お前って大した努力もしてないのにすごいよなって言われたときに湧き上がる感情はなんだろう
努力してないやつに、天才は羨ましいと言われたときに湧き上がる感情はなんだろう
僕は天才だと思う
他の人より確かに能力があるのだから
でも、天才って努力しなくても出来る人じゃない
努力して出来るようになった人の中で、努力を誰にも認められなかった人が天才なんだ
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植物の色 人を癒す
一番落ち着く色だから
見やすい波長の色だから
海の色 人を落ち着かせる
一番綺麗な色だから
刺激的な波長の色だから
夕焼けの色 人を和ませる
一番柔らかい色だから
優しい波長の色だから
空気の色 人には何もしない
誰も気づかない色だから
波長なんてないのだから
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犬が歩いてる もちろん主人にひきつれられて
それをみて
かわいいー! って
言っている君の心が分からない
君に呼ばれて 行ってみたら
あなたが好きって
そんなこといわれても
どうしていいか分からない
これが欲しいって
僕の昔使ってた腕時計
なんで?ってきいたら
だって欲しいんだもんって
それだけ言われても分からないよ
抱きしめてって
もう抱きしめてるのに言われても
どうしていいのか分からないよ
ぬいぐるみ 君が可愛いっていうから
買ってあげるよ
それはいらないとか言われても
どういう事だか分からないよ
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木漏れ日が誘っているよ
小さく綺麗な小鳥の声を
森のみんなが囁いてるよ
か弱い小鳥の旅立ちを
森の時間が待ってるよ
かわいい小さな命の息吹
森の中で見つけたよ
みんなに好かれている小鳥
僕の見つけた宝物