人は獣さ。
牙も毒も刺も持つことなく……
ただ。
痛むだけの、涙を流して……
曝け出した獣だよ?
誰もが君を誉めなくて、
けなすことになろうが、
君は生きている。
あのささやかな人生を踏みしめている。
僕は誉めよう。
君の知らない君を、
いくつでも知っているから。
通り過ぎる町の中で、
そんな人を見かけないか?
あのささやかな人生の中で、
君に似ている人を。
そんな僕たちは……
星歌のように求めあう。
僕は誉めよう。
君の知らぬ君を。
心の底から……褒め称えよう。
2006/08/04 (Fri)