膝を抱え泣いていた。どうかあの人に、あの人に会わせてくださいと。この気持ちだけ届けと切に・・・切に願った。いつも二人。そして心は一つ。もぎ取られたように身が泣いた。深くあの人が全てで、この空虚はなんだろうと心が傷んだ。・・・・・・・・・・・・だめだ。きっとだめだ。・・・オモイデハ、夢に戻そう。夢のなかで大地に埋めよう。愛しさ優しさが、新たに芽吹いたとき、きっと笑えるから。笑い、悲しみを語ることが出来るから。
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