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まとりょ〜鹿の部屋


[272] 季節的に泣きたくなった人
詩人:まとりょ〜鹿 [投票][編集]

剥き出しのコンクリート

野晒しのコンクリートの石段ケツをつければ冷寒が走る。

山茶花梅雨の空は澄んだ水槽の暗闇。

不思議と此処は不快じゃない、冬がやって来るのに。

ポータブルから女が洒落た幸福を歌う

相容れない幸福の歌には似ても似つかわしくない声で囁く。


必ず生きてて良かったんだと歌う歌を。

誰も居ないことを口実に涙を流せ、下手くそな歌詞を車の滑り行く道に垂れ流がせ

毎時毎食欠かさず
歯が傷む口内におにぎりを流し込む
欲を充たす行為に
倦怠感を残しつつ
ちゃんと残さず流し入れなさい。

こんな街は大嫌いだ
仕事なんて無かったら間違い無く足を踏み入れないだろ。

誰もこの非常灯の下の戸を空けないで下さい。

季節がループする
カーディガンを羽織る。
呼吸をする
とっても深くて白く浮かび消えた息。

激務?倦怠?
そんなものはとおに消えたよ。
上々?下落?
感覚すらもそんなに正常じゃないよ。


幸福に準えた歌が
その言葉の意味が
過去がこの先には

何も痛くなんてなかったかのように
自分をつまらない人間に作りました。

意味なんて無いよからっぽだからすがりたい場所

2009/11/12 (Thu)

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