詩人:璃星 | [投票][編集] |
わたしの
微笑った顔が好きだったって
そんな顔させたくなかったって
頭を撫でながらキミが
淋しそうに言った
抱きしめて胸に顔埋めて
これで最後って何度も言うキミを見て
なんだか切なくなって
言いたい言葉がなんだか言えないまま。
ねぇ
どんな風に
出逢ったとしても
別れたとしても
どれだけの間
一緒にいたとしても
それが短かったとしても
キミに逢えたことが
いつか糧になると思うから
詩人:璃星 | [投票][編集] |
キミと
いつか約束したことを
今更思い出した
もどかしげにわたしを横たえて
髪を撫でられながら
視界に揺らめくオレンジ色を観て
ネオンに埋もれた東京で
キミには観慣れたはずの東京タワー
次に逢う時は
連れて行ってと
次に東京に来るときも
やっぱりキミに逢いに来る時だからと
東京にいるのに
キミに逢えるわけでもない
28階のマンションからの景色は
すごく綺麗だったけど
抱かれながら
キミのこと考えてた
東京タワーを
横目に観ながら
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真夏の朝
気付いたら
薄くて乾いた
キミの抜け殻だけが
隣にあった
限られてる ということは
今に始まったことじゃないけど
最後に
言いたい言葉くらいあった
詩人:璃星 | [投票][編集] |
何気なかったから
気付かなかった
煙草の吸口をほんの少し
愛でるように撫でる仕草
こんなにひとがいるのに
キミだけなんだと
当たり前のように
喫煙席に座ったわたしは
煙に見え隠れする誰かの指の中に
あの仕草を探して