詩人:チェシャ猫 | [投票][得票][編集] |
堕ちてゆく 世界が音を立てて
罪なき手を道連れに
奪われた当たり前の景色に
翼の折れた鳥たちは寄り添い合って・・・
いつから君は微笑うことを忘れた?
背中に張り付いた争いの声に
叶わぬ祈りが削られてゆく
右手に銃を 左手に悲しみを
終わりも見えぬ憎しみに抱かれながら
色彩の失せた街に
それでも神を求めている
仰いだ星の見えない空から
赤い痛みが降り注いでゆく・・・
いつから君の声は消えた?
この手を握り返す温もりは奪われた
悲しみが折り重なって築かれる世界に
僕の居場所など要らない
唇に震えを 瞳に優しさを
喪われた約束を果たせぬと知りながら・・・
それでも艶やかに佇む世界に
残された心も奪われてゆく
いつか惹かれた鮮やかな未来に
赤い涙が降り注いでゆく・・・
君を連れ去った痛みが造る世界に
僕の居場所はいらないと
已まぬ涙をもたらす神に
もう祈りはしないと・・・・