詩人:チェシャ猫 | [投票][編集] |
拭えないの
貴方が存在していた跡が
甘く残る香りの奥に映る
あの日の瞳で私を抱きしめて・・・・
いっそ狂ってしまえれば楽なのと
求めても得られぬものに縋り付いて
幼さ消えぬ身体に痛みを刻む
蝕まれていく記憶の行き先はどこ?
辿り着いたその場所に貴方が眠っていればいいのに
終わらない焦がれに終わりを与えて
道を失った私に生きる意味を頂戴
咲いていつか枯れていくのなら
堕ちていくこの瞬間に美しさを見出して・・・
拭えないの
貴方が纏っていた香りが
冷たく沈んでいったあの日のように
優しく私を壊して・・・