ホーム > 詩人の部屋 > チェシャ猫の部屋 > immature mind

チェシャ猫の部屋


[53] immature mind
詩人:チェシャ猫 [投票][編集]

小さい頃 いつも布団の中で夢見てたこと
自分は本当は特別な存在で
いつか勇者として
世界を守るために魔王と戦うのだと
妖精の誘いに導かれ
不思議な国へと旅立つのだと。。

あれから10年
僕の周りはいたって平和で
当たり前の毎日が当たり前のように続いている
魔王と戦うどころか友達と喧嘩することすらなく
僕の一日は流れていく

そんな白黒だった僕の世界は
君に出会って少しづつ色づき始めてたんだ
薄っぺらだった毎日は
もうぱんぱんに膨れ上がっているんだ

今思えば 君と出会ったあの道は
茜がかるあの時間にだけ開く
不思議な国への入り口で
君は僕を誘いに来た妖精だったのかな??

言葉だけじゃ足りないけど
君と出会って確かななにかが生まれたよ
錆び付いていた歯車が動き始めたよ

君は君の国へと帰って
日に日に大人になっていく僕に
もう妖精は見えないけれど


君のことを忘れないよ
君と過ごした短いあの夏を


僕は忘れない・・・

2004/05/07 (Fri)

前頁] [チェシャ猫の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -