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弘哉の部屋


[70] ぬくもり
詩人:弘哉 [投票][編集]

かけがえのないものを失って
またひとつ歳を重ねた
日々に追われる苦痛を浴びることしか学ばずに
俺は消えてしまうのだろうか

アイデンティティなんて小難しいものを一心に追い求め
結局何一つ得られぬままに
群衆の底辺に埋もれていく

果てしのない孤独感から逃れられない
何度言い聞かせたって
自分への説得は真実味なんてなく
ああ俺は
誰からも必要とされていないんじゃないのかと
無意味な問答を繰り返す

どうしたって答えはないのに
悪魔の証明とわかっていても
確かめずにはいられない

隣に当たり前にあったぬくもりが
今はないから

2008/04/25 (Fri)

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