詩人:鴉夜 | [投票][編集] |
闇の底から声がする
とても冷たく 哀しい声
目覚めればそこは
死んだ世界で
目を閉じたらきっともう
目覚める事は出来ない
灰に覆われて
足が動かなくなるまで
孤独を降り払った
壊れた機械と
弦の切れたギター
数本の煙草と
無表情な君に
希望を見い出して
忘れていた何かに気付いた
これは 悪い夢ではなく
明日という言葉は無い
それでも俺は
君の笑顔を探して
今日も 歩くよ
詩人:鴉夜 | [投票][編集] |
知っているか?
あの日の産声の意味を
これから起きる悪夢を
そう、
ずっと羊水の中で
夢を 見続けていたかった
望まれなかった命など
虫ケラに 等しい
揺り篭に揺られて
夢の続きを見るハズだった
怒号と悲鳴など
聞きたくなかった
光だけを見ていたかった
知っているか?
あの日の産声の意味を
悪魔に作られた俺を
そう、
あの日 泣いたから
もう 二度と泣かない
詩人:鴉夜 | [投票][編集] |
堕ちてゆく 深淵に
君は微笑み 見下している
落とされた僕は
ただ 迷うだけ
闇夜に甘い香りで誘い
僕は引き寄せられた蟻のよう
甘い 甘い密はまるで麻薬
感覚が 狂わされていく
マリアの微笑みに
ニュクスの舌先
リリスの様に
夢を作りかえて
次々に支配されていく 僕は
神に恋した 愚かな人間
堕ちてゆく深淵に
君は微笑み 見下している
落とされた僕は
ただ迷うだけ
マリアの微笑みに
ニュクスの指先
サキュパスの夢に溺れて
次々に服従していく僕は
神に恋した愚かな人間
詩人:鴉夜 | [投票][編集] |
アスファルトを濡らす雫が
やがて この青を覆いつくす
両手を広げて 受けとめた
断罪の雨は 僕を濡らして
いつの日か 見た夢は
もう思い出せない
けれど脳裏に焼き付き
僕を苦しめる
傘をさしのべてくれる人
もう誰も いなくなった
ひとり 雨に撃たれて
それでも
罪を 癒せるのなら
構わない
夢を 思い出せるのなら
構わない
まだ降り止まないで
僕の罪を流していて
詩人:鴉夜 | [投票][編集] |
目の前でもがく命すら
救えないこの無力さ
ガタのきたこの身体
腕を
引きちぎってみようか?
きっと
痛みすら感じなくなってる
使用期限の切れた身体
サビの生えたアンドロイド
自爆ボタンを押したら
果てしない宇宙へ向かおう
ミサイルは準備ok?
最後の力でアイツを殴ったら
ガタのきたこの身体
おもいきり
ぶつけてみようか?
もう
感情すらなくなっているけど
使用期限の切れた身体
サビの生えたアンドロイド
自爆ボタンを押したら
果てしない宇宙へ向かおう
詩人:鴉夜 | [投票][編集] |
下らない 嘲りの後
聞こえたのは
遠くで響く雷鳴が
遠くで煌めく光と共に
この暗い空間を染めて
煩い 雨の音が
窓を打ち付けて
僕を呼び出す
振り返れば あの日々も
偽物だったかもしれない
あの稲妻が
僕に 落ちて
僕を引き裂いてくれたら
そしたら 僕は
空に浮かんで
きっと 笑える
あの稲妻が
僕に落ちて
僕を 燃やしてくれたら
そしたら 僕は
灰になって
君を探せるのに…
下らない 嘲りの後
聞こえたのは
雷鳴と あの日の声
すべて 幻だったかもしれない
詩人:鴉夜 | [投票][編集] |
いつの日か ここは
知らない景色で
僕は 随分遠くまで
歩いてきました
いつの日か 僕は
全てを失っていて
もう胸には大きな穴が
空いていました
気付けば僕の全ては
君で構成されていて
それすら失くしたら
僕はどうなるのだろう
いつの日か そこには
君の姿は見えない
引き返せない この恋に
涙が 溢れました
気付けば僕の全ては
君で構成されていて
それすら失なった僕は
砂になって崩れるだけです
詩人:鴉夜 | [投票][編集] |
静かに 眠らせて
今だけは
深い眠りのうねりと
逆さに繋いだ手が
青と赤の炎へ
思いきり泣いたら
きっとすごく楽だろう
君が灰色の言葉を吐いて
僕の心を 落とした
逆さの手をほどいて
絡み合った愛憎を
青の炎へと燃やそう
深く 深く 眠れたら
きっとすごく楽だろう
君の空っぽの心を
蹴とばして
その 涙を拭ったら
今はもう 抱きしめて
ずっと 抱きしめていたい
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sweet dreams…
望めるなら
安らかなる眠りを…
夢さえも 見る事の無い
sweet dreams…
今だけは もう
何もかも忘れて…
目の前の暗闇だけを
sweet dreams…
疲れた この
心を癒すために…
明けない夜を ひたすら求め
いつからだろう?
君の声もこの光も
僕の眠りは永続的に…
sweet dreams…
今はもう
今はもう
癒されるまで 眠ろう
今はもう……
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気付いたら その言葉も
その温もりも 全て偽りで
雨に濡れて
もう 雨か 涙か 判らない
何時の間にか
こんなに深く
貴方が根ずいて
冷たい体を
温める術は 無い
雨の中 あの日の
思い出は 泡沫
落ちたリングも
雫に反射して
見えなくなった
雨の中 貴方が
見えなくなった
雨があがっても
私は笑えない