詩人:剛田奇作 | [投票][編集] |
あいまいな表現がいい
幻想が一番好き
だけど 切羽つまっちゃってると
カチンコチンのダサダサの断定的な言葉しかでなくて
そんな無意味な武装だけど
自分を安心させたつもりになる為、やめるわけには行かない
中身なんてないけど
信じたいから
信じたいことを唄うだけ
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喉が渇けば 自然と水のあるところへ足は向かう
寒ければ温かいところ
寂しければ、仲間や家族のところ
知りたければ知識のところへ
自分で決めて
歩く
心だって同じだ
どんなに荒廃した場所に佇んでいたとしても
それは偶然じゃない
事故でも
悲劇でもない
切望して 自らその道を選択した
無限の道の中から自分で選んだ
何かを掴むために
その何かを見つけないと帰れない
どんな犠牲を背負っても、私の魂に必要な「何か」
他人にとっては、そんなものとうの昔にどっかで拾ったよ
程度のものかも知れない
それでも私は何年も探さなきゃならない
諦めて引き返すこともある
だけど結局また来るはめになる
それは化石発掘作業みたいに地道なもの
だけど「答え」はこの足元にある
手にとる瞬間、脆くも崩れてしまうかも知れない
それでもまた探し、それはたいてい意外な場所に意外な形である
とまどいながらも
「収穫」したら
また次のクエストに出かけよう
終わりなき心の旅へ
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私が私でいられるのはこの恐怖があるから
今のうちに綴っておこう
正常な私がいる間に
現実に発狂してしまうのは
夢のようなことだ
今まで必死に積み上げてきたお粗末な積木がガラガラと崩れた
正常な私もいて
狂気の私もいて
二人が同時にいた事が現実とは信じがたくて
いっそ正常でなくなれば楽になれるのに
なんて思う
恥ずかしい、なんていっちょ前の大人びた感覚だってまだある
私はきっと、死なない
しかし
私の人間性はいつか死んでしまうかもしれない
私の中の詩人も
でも、それもまた必然の別れ なのかも知れない
完全に狂ってしまっても
私はその醜態を世界にさらすことだってできる
来るなら来い
お前なんかに殺されてたまるか
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死んでしまうことは当人にとって、
全て終わってしまうことだ
そして残された者にとって、
恐ろしく険しく厳粛な旅の幕開けだ
死の本当の意味は生き残された人々にのしかかる
彼らの世界に天変地異をおこし
時間を止め
心を乱し
荒れ狂わせ
悲しみにうち震わせ
自責の念をも背負わせる
それでも彼らは傷を引っ提げたまま
何十年と生きて歩かねばならない
仕事をして
ご飯を食べ
家族を支え
眠って、起きる
容赦なく、時間も義務も待ってはくれない
死者は休めるが生者は休めない
死、生、命
すべて自分の中にあるようで
本当は他人の中にこそ存在するのかも知れない
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疲れ果て
振り払うように吐き出されたガラクタ
血を吐くような思いで積み上げるもんは、
ただの砂山
退屈で稚拙な線の歪み
そんな惨めな事実さえ
見てみぬフリで
生きるために文字を吐き出す
吐き出す間、生きていられたらそれでいい
消去法で時間をつぶす
生きるためのつたない消去法
今は、生きたい
どんなに惨めでも
私という尊厳が音を立てて崩れようとも
ロボットでもいい
役割があるなら
人形でもいい
必要とされるなら
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はじめ、なんとなくふわりと入った
いやなんとなく?
違う すべては
私自身の「意思」だ
そして 今
果てしないトンネルを歩んでいる
どれほどの時が流れ、どれほど進んだのか、わからない
あの時引き返していればと、幾度となく思う
今となっては振り返る事すら恐ろしい
ある日事件が起きた
トンネルの闇の中に
老人がいた
私は話しかけようと口を開きかけたが
人に会えた懐かしさに胸を打たれ、たたずむしかできなかった
しばらくして老人は、言った
「お前の知りたい質問に、一つだけ答えよう」
…………トンネルに出口はあるか?
あとどれくらいで終わるのか?
あなたは何者?
トンネルの向こうはどうなっている?
疑問が山のように溢れた
私はかなり長い時間考えていた
そして究極的に尋ねたのは、トンネルの長さでもなく、その向こうでもなく、いつ抜けられるかでもなかった
「このトンネルの意味は?」
老人は、初めてその顔を上げ私を見た
「このトンネルは、お前自身だ」
老人は答えた
老人の瞳は微笑んでいるようにも、泣いているようにも見えた
もし自分自身に意味はないと思えばトンネルにも…
希望とも絶望ともつかない
何か究極的な感情が私を満たしていった
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夢とか
希望とか
才能とか
目標とか
そんな言葉たちは
美しく魅力的だけども
僕らに 劣等感という幻を植え付け
時に生命力を奪う
自信を吸い取る張本人でもある
一万年むかし
国もお金も地位もなくて
狩猟だけで僕らが生きていたころ
一日が無事に終わり
美しい星を眺める頃
仲間どうしで肩を寄せ合い
命の灯を燃やしながら
どれほど深い感慨に包まれていただろう
精密な言葉なんてなくてもどれほど密接に心を通わせていただろう
誰も欠けずに
体も温かいままに
眠りにつけるという奇跡
命が命を食べて命を紡いで
命が繋がることも
生まれることも
消えることさえも
当たり前なことなんて
一つとしてなかった
そう私たちは
今も何も変わっていない
夕焼けに涙し
星をみて懐かしみ
風を感じて躍動するのは
きっとその感動を僕らのの血が覚えているから
幸せの基盤を見失った時
僕らの血に聞こう
真っさらな心の腕を引いていこう
あとは喜びの血に従えばいい
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躁うつ病の王様が
うつの時、妃にいった
「私はもう生きるのに疲れたから死のうと思う、すまんが国民を頼む」
妃は答えた
「は?国民なんてどうでもいいわよ。それより死ぬなんて許さないわよ。
あなたが躁の時によくやる腹踊り、アレあたしの唯一の楽しみなのよ。あたしの娯楽とらないでよ。死刑にされたいの?
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やわらかい雨の冷たさが
あまりに優しかったから
遥か上空を眺めながら
うっとり、歩いてたら
すべって膝を すりむいた
…怒られちゃった
いつも甘えてばかりじゃ
いけないよって
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努力は報われる?
報われない?
苦しみは理解されて認められるべき?
いーえ 報われないのが 努力でして
理解されないのが苦しみで
映画やドラマや 数々の陳腐な物語がうたっているのは
諦めなければいつかは報われるとか
頑張っても報われなければ失敗だとか不幸だとか
敗者だとか
安っぽい幻想ばかり
報われなければ我慢出来ないようなことは
最初からやんない方がいい
多分
向いてないから
他をあたりましょう
何をやりかけて捨てたっていい
中途半端を恐れなくていい
死ぬまで格好悪くていい
なりふりかまうな
他人の理想?
そんなのに付き合ってたら人生いくつあっても足りねぇ
「何かを諦めることは、すべてを諦めないこと」
投げだした自分?
逃げてしまった自分?
いいじゃん全部、素敵な選択
信じよう
倒された大木の脇から
楽しそうに小さな双葉がでている
花になれなかった種だって
種になれたと言って喜んでいる
世界は最初っから祝福している
君が君であるだけで