詩人:剛田奇作 | [投票][編集] |
私たちが唯一
生まれたときから持っているもの
それは
自分以外のすべての世界とコミュニケートしようとする意思
現にまだ言葉もしゃべれぬ子供も
身近なものたちとコミュニケートしようとしている
例えば
お椀
なげたり
手を突っ込んだり
かじったり
お椀が横になってぐわんぐわんと揺れる揺れ方をまねして
自分の体を左右に揺らしている
正しいコミュニケートの在り方を模索し、試行錯誤繰り返す
私たちが何かとコミュニケートするとき
つまりはこういう事が起こっているのだ
コミュニケートしたい本能が先か
胚になるのが先か
そうして
私たちは肉体を持った