詩人:剛田奇作 | [投票][得票][編集] |
海岸で、君のくせっ毛が潮風でぺたぺたになったのは10回
一瞬、触れた君の頬が冷たかったのは2回
神社で一緒にハトに餌をやったのは3回
私が君に ミシェルを歌ってとせがんだのは21回
風邪ぎみの君に私がホットレモネードを作ったのは4回
私の茄子味噌炒めを、どうしても君が食べられなかったのが1回
君が買って途中で挫折したミステリー小説を私が読破したのは真夏
酔った君が、道路標識の棒に捕まってくるくる回ったのは冬
昔、友達から借りパクしたバグダッドカフェを君が気に入っていて笑ったのは深夜
君が 買ったココアを冷えてしまうまでにぎりしめていた1月
君が、悲しそうにミシェルを歌ったのは1回
私は今でも
君の睫毛を眺めている
夜明け
うつむいた君の瞳を隠した前髪をよけて
君の瞳を確かめたのは
0回
君がどこかで原チャリのキーを回すのは、毎日