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剛田奇作の部屋


[229] 青ぞら
詩人:剛田奇作 [投票][編集]

白い壁にあてた手のひらはすごく頼りない

昼間なのに壁だけが明るい小さな部屋

薬指より人指し指のが長くて三角のツメの尖った
愛しい私の手

今度
生まれかわる時は青ぞらになる


私は青さそのもの


青いかたちをしていたいのは私の手のひらも同じらしい


今度
私が私を思い出すとき

白い部屋のずっと向こうの

森の
遥か上空で

きっと青く
薄く
広がっている

プチプチした濃い緑たちを

見下ろして


アヒルのくちばしに反射したり

私は遊ぶ

湖面でうたた寝もできる

今は
手のひらと一緒に

青の陰を探すだけ

そうして
地べたに寝るだけ

暖かい地べたにも

高い青ぞら

反射して




2009/05/17 (Sun)

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