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剛田奇作の部屋


[238] 脳みそは海水によく溶ける
詩人:剛田奇作 [投票][編集]

僕がまとった鎧だからね

僕にしか外せないのさ

こんな形でしか自由になれないけど

ほんの一瞬でも息継ぎできたら


海の底まで潜れるんだ


どんな温かい言葉も冷たい魚も


リズミカルな隕石の粒子だって


僕の体を擦り抜けていくんだ


説明もなしに襲ってきなよ


カレーライスのなかに溶かしちゃうからさ

どうせ 休むなら

裸になろうよ

矢があちこちに刺さっているんだろ?

知ってるさ


被害妄想?
悪くないね

海水は染みるけど
癒してくれる


まるでおふくろみたいにさ


パズルみたいに事故ればいいさ


積木みたいに崩しやすいのが有利


セロテープで止めたら やることないだろ?

さっきからどこみてるの


同じところを
見てない?

そこじゃな
いよ言葉?
鎖バラバラ会議?
クスクス遊泳
わかった?
見つかった?


再生
完了


違うペンを使うならキャップは閉めてから


補色の魚に挟まれて
苦笑いする前にね






2009/05/18 (Mon)

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