詩人:剛田奇作 | [投票][編集] |
ずっと昔
小学生の頃毎日あそんだ
お隣の、一歳年下の
のんちゃん
優しくて、ちょっぴりクールな、のんちゃん
犬のマルを連れて海岸に行った
マルに、私たち乗ったスケボー引っ張らせようとして
かわいそうだったよね
マル困ったような顔して、ちっとも進まなかった
かわいかったね
お母さんに黙って
二人で昼間にお風呂に入っちゃったり
リカちゃんで姫とバカごっこやった
のんちゃんは大きくなって東京に行っちゃった
もう全然会えなくなって
電話も繋がらなくなって
あのね、のんちゃん、こないだマルが、年とって死んじゃったんだよ
ある日のんちゃんが、帰ってきた
のんちゃん結婚するの?
おめでとうのんちゃん、またあの頃みたいに遊びたいね、
私はのんちゃんにお気に入りのアロマオイル全部あげた
のんちゃん
気に入るかわからないけど、よかったら使って
のんちゃんは笑いながら
大丈夫、大丈夫
使わなきゃ棄てるから
って言った
そっか、もう、
そうだよね、、
そっか、
さみしい でもやっぱり
ちゃんと笑わなくちゃ
のんちゃんお化粧してとても綺麗だよ
ありがとう
さようなら
のんちゃん