私が立っている場所は 土ではなかった 小さな子供の背中だった私がテレビを見ながら食べる一つまみのおやつは 子供が徹夜で三日働いて用意したものだ 生きていることは誰かの時間や体力を犠牲にしていること一度の呼吸さえ一粒の涙さえ誰かの犠牲の上に成り立っている楽や得をする為には当然、代償がいるだろう 楽をただ得る国その尻拭いをする国 人は無力で当然私もそして私は当然じゃない不自然に良い待遇を受けて毎日を生きている
[前頁] [剛田奇作の部屋] [次頁]