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三歩の部屋


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詩人:三歩 [投票][得票][編集]

「風をつかむのは簡単で
 
 ただ手を伸ばせば

 きっとそれだけですむこと。


 風の本質だなんて

 そんなことは知らないけれど。」



 
 心の空洞に
 
 暖かい風が流れ込んだなら

 それで全てが埋め尽くされる

 そんな錯覚で
 
 僕はこれまで

 むやみに風を追いかけた




 だけど風の足首は

 思ったよりも ずっと向こうだった




 移動性高気圧

 砂埃に紛れて

 僕の心拍までも巻き上げる




 カーナビも

 方位磁石もいらない世界で

 僕はただ

 その場でゆっくりしゃがみこんだ




 手が届かないと知ったから

 この手の持って行き先が分からなくて


 せめてこの両手

 指を絡めて

 しっかり祈るよ




 誰かお願い

 風の棲み家を教えてよ

2007/01/27 (Sat)

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