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三歩の部屋


[9] クロール
詩人:三歩 [投票][得票][編集]

 
コースロープと水しぶきの間
たった25mの往復に
未だゴールを見出せず
気付けばもう
どれだけ泳いだんだっけ


不器用な僕は
立ち止まることにすら
罪悪感を覚え
迷いの気持ちはいったん
バタ足で底へ沈めて


右肘と水面で囲い込んだ
クロールの2等辺3角形
いびつな窓から
現在進行形だけを飲み込んでいる


塩素と抵抗だらけの中で
たった25mの往復に
相も変わらずゴールはないけれど


不器用な僕は
迷いの気持ちに
時々足をとられながら


次のターンに
その都度
小さなゴールを
かみしめてみようか。


「ため息だなんて言わないで、
    これもただの 息継ぎだから。」



MINNA1231

2007/01/02 (Tue)

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