あの日は晴れていなかった雨も降っていなかった桜はまばらに咲いていた風は少しだけ冷たかった憂鬱だった 何にもおこらなそうな日何も楽しくない日家にいても電話もかかってこない日テレビもつまらない日そんな日に大切なものに出会った人生なんて一秒前からも予測ができなくて諦めかけていても「面白いことがどっと押し寄せてきたりするのよだからあなたがいるじゃない」私は娘にそう言った
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