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たかし ふゆの部屋


[16] ブルーソング・ア・インスタントミュージック&ポエム
詩人:たかし ふゆ [投票][編集]

言葉を駆使して、不完全な円を訴えてきた
その背後にはいつも、音楽があった
世界をかき鳴らす音と声は伝染するということを
僕らはいつも偉人の死で知る
死を知る度に思いにふける
とりとめもなく
かつて僕らが青色だった頃の音楽のことを

音楽というのは、それ自体はそれほど突き詰めて作られるものではない
重なりあう偶然から生まれる
即席ラーメンのような出で立ちを経て
何かのきっかけで人の耳から脳へ入り
心という存在しないはずの存在へ響いて
僕らを支配する
僕らの声を
僕らそのものを
そうして、分裂と伝染と再生を繰り返していく
やがて忘却したとしても
いつか死を切っ掛けに記憶の彼方から甦る
時代が続く限り、音楽は無くならない
偉人が死んでも、音楽は死なない
僕らが、生きている限り。

2015/05/02 (Sat)

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