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たかし ふゆの部屋


[28] 薬指
詩人:たかし ふゆ [投票][得票][編集]

薬指が光って見える

出先から戻った直後の茶の間

寝転がる妻の指先を眺めながら

身を二つにしたことを実感する


振り向いた妻の飾らない視線

パスタの周りに蒔いたシナモンの香り

リングの内側に彫られた、他愛もない言葉

2016/08/14 (Sun)

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